納税資金対策
納税資金対策
相続税の納付は、申告期限まで(相続発生から10か月以内)に現金で一括納付が原則となっていますので、それまでに納付額を準備しておかなければなりません。
現在、納付額及び代償金が不足していると推測される場合には、相続財産の流動性を高めることや事前に現金化しておくなど、財産の保有方法にも工夫が必要です。
代表的な納税資金対策
<対策1>資産の流動性を高める
”資産の流動性を高める”とは、”現金化しやすくする”ということを意味します。
◆納税資金及び代償金として必要な範囲で、「現金化しやすい資産」を保有すること
◆土地のみといったような現金化しづらい不動産等の偏った保有をしないようにすること
(相続発生から10か月以内の売却となれば、買いたたかれるケースもあるでしょう)
ここでいう「現金化しやすい資産」とは、死亡保険金、有価証券等(上場株式や投資信託等)といったものがあげられます。
<対策2>生命保険等の活用
相続とは、いつ発生するのかわかりません。
納税資金を確保する前に相続が発生してしてしまう事態を回避するためにも、納税資金及び代償金の準備に生命保険を掛けることは、節税の観点からも有効な方法です。
被相続人が死亡した後に預金口座が凍結すると相続手続が終わるまで預金の引き出しはできなくなります。
一方で、生命保険の死亡保険金は、生命保険契約に基づき速やかに受取人に支払われます。
また、生命保険の死亡保険金には一定の範囲の非課税枠があります。500万円×法定相続人の数が非課税枠となりますので非課税枠の死亡保険金は課税対象となりません。(相続税法第12条)