税法改正!一括贈与の非課税の特例/名古屋 税理士法人アイビス 相続サポートセンターは相続・相続税のご相談を受付中です
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「教育」「結婚・子育て」の資金を一括で贈与する贈与税が非課税となる特例の適用期間を延長することが決まりました。(一部見直しあり)
いずれも2023年3月が期限となっていますが、教育資金は3年、結婚・子育て資金は2年、それぞれ延長。
令和5年の税制改正大綱にさきだって開かれた政府税制調査会の総会では、贈与税の非課税特例について「廃止」を求める方針を打ち出したようですが、
与党税調が答申を待たずに押し切ったかたちです。
財務省によると、教育資金贈与の非課税措置の適用実態は祖父母・曾祖父母から孫への贈与が98%を占めています。
業界団体のアンケートによると非課税措置を受けた贈与によって得た資金で「将来に備えた資産形成を行いたい」とする回答が半数近く占めており、
事実上、親の資産形成に活用されているというのが実情のようです。
結婚・子育て資金への非課税措置は、結婚に要する費用として300万円、子育てに要する費用として1000万円までの枠が定められており、
合計で1000万円までが非課税となります。
対象となる信託契約の受託状況をみると、資金300万円以下が7割を超えていることから、「結婚資金のための利用が多い」のが実情のようです。
相続税、贈与税対策としてこのような「教育」「結婚・子育て」の資金を一括で贈与する贈与税が非課税となる特例の適用期間の延長を
うまく活用するのを検討してみてはいかがでしょうか。
<ポイント>
【教育資金の一括贈与】
適用期限が3年延長され2026年3月31日までとなります。
一方で、贈与者死亡時の残額の取扱い等が下記のようになります。
現行制度 | 改正案 | |
---|---|---|
贈与者の 死亡時 |
・残額のうち一定金額について、相続税が 課税される (受贈者が23歳未満の場合等を除く) |
・受贈者が23歳未満であっても、贈与者の相続税の 課税価格の合計5億円を超える場合、一定の残額に 対して相続税が課税される |
受贈者が 30歳に 達した場合 |
・残額がある場合、受贈者に対して贈与税が 課税される |
・残額がある場合、一般税率を適用して贈与税が 課税される |
【結婚・子育て資金の一括贈与制度】
適用期限が2年延長され、2025年3月31日までとなります。
受贈者が50歳に達した場合等における残額に贈与税が課税されるときは、
一般税率が適用されるようになります。