換価分割と相続税
名古屋の税理士法人アイビスが解説します。
相続税は、相続開始時点(通常は亡くなった時)における相続財産の評価額に基づいて計算されます。
従って、相続開始時点よりも後に、価値が上昇したり、高く売れたりしても相続税に影響はありません。
換価分割と譲渡所得税
換価分割は譲渡所得税の対象となります。
相続発生後に遺産分割が行われた場合でも、相続発生時にさかのぼって相続の効力が生じたものとされます。
このため換価分割は、相続開始時に取得済みの財産を第三者に譲渡したものと扱われ、譲渡所得税の対象となるのです。
分割先行型の場合
実際に代金が配分されるのは換価後ですが、あらかじめ配分割合が決まっているため、その割合で取得した遺産を各人が売却したものと扱われます。
法定相続分で代金を配分するとき
各相続人が法定相続分に応じた遺産を換価したものとして、法定相続分に応じた申告をすることになります。
換価先行型の場合
原則として各人がその法定相続分による申告をすることが必要としています。
その理由は、次のとおりです。
譲渡所得税は、譲渡する資産の引渡日を「収入すべき時期」としていることから、
資産引渡日の時点では、代金の分割割合が未定であるから、法定相続分による共有状態のまま譲渡したことになること。
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